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【ケータイの値下げへ】進むんでしょうか

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デジタル化に向けての一大施策して、携帯電話の値下げが政府によって働きかけられています。

今朝NHKラジオでも取り上げられていて、今の日本でもすでに仕組みはできていてあたり前なのに、おそらく多くの人にまだ情報が届いてないんだろうなぁと思いながら聞いていました。

 

値下げと言うけど

redmisim
番組でも取り上げられるようになったということは、まぁ何らかの力が働いているということなんでしょうけど、社会のデジタル化にコミットしている政府が相当に重要視している課題なんだろうと思います。

先日データ通信20GBで月額3,980円のプランが発表され各社追随するとの見方も報じられていますが、実はこれは値下げではなく新しいプランの一つを発表しただけだと解説されています。

つまり、日本の携帯各社docomo(NTT)、KDDI(au)、Softbankの通信3社のメインブランドではなく、その下のサブブランドでの新プランの設定に過ぎないので不十分だというような感じです。

メインブランドはMNO(Mobile Network Operator=よく言う「キャリア」)が直接提供するサービスのプランで、昔はケータイをもつというとこれら3社のプランに従うしかなかったのですが、これは今でもけっこう複雑かつ高価だと言えます。

そのかわり、店舗でのサービスや端末(スマホなどの本体)提供、肝心の通信速度などでのサービスが充実しているため、わかった上であえてこの各社メインブランドと契約を継続している人も多いでしょう。

ただ、割合はどうも調べてもわからないのですが、なんでか知らずに今までの携帯電話契約の見直しをせずに、契約をそのまま続けている人があまりに多いのが問題なんじゃないでしょうか。というか、私が周囲に聞いてみる限り、前にもちょっと書きましたが、何もしていない人がまだほとんどの状況です。

この多くの人々に向けて、公共放送が直接メッセージを届けるようになったというのは、時代の流れを感じますねぇ。

 

一文字違い:MVNOとMNO

iPhone
それならMNOではなくてその経営のもとでの格安サブブランド、さらにもう一つ下のレベルのMVNO(仮想移動体サービス事業者)に契約を乗り換えれば、すぐにでもケータイ料金が下がるのは事実です。

MVNOは、V(virtual:仮想)が一文字入るだけで中身は大違いです。その違いを理解してからの方が契約の見直しを積極的に進めることができると思いますが、まずは通信の仕組みを理解しておくのが近道でしょう。

MVNOはどこかのキャリア、つまりMNOの回線を仕入れて2次販売する方式なので、仕入れの際に高級高品質の回線ではなく、そこそこ使える品質の回線を乱立しているMVNO業者に卸しています。

その品質で一番気になるのは速度、契約通信データ量、そして通信可能なサービスエリアでしょう。速度に関しては、MNOの都合でいくらでも制限することが可能な契約になっているので、昼休みなどの利用者が多い時間帯は実用レベルを下回るようなことがまぁ有ります。これを我慢したくない人は、高価なMNOかサブブランドにしておくのが良いかもしれません。

ですが、実際に契約を見直して人々は行動するのかと考えると、セット割、家族割などの複雑化した割引サービスに加入している人が多いので、MVNOへの乗り換えがぜんぜん進まないのが実情でしょう。さらにSIMロックフリーのスマホをどうにかして購入しなければならない手間が加わり、9割程度の人が、日本で非MVNOとの契約を続けています。

割引とかオトクとか、お金に関連する単語は誰しも敏感に反応してしまうところですが、実は事業者の囲い込み戦略に相当どっぷりと使っていることになります。それに気がついていない人も相当多いと言えるでしょう。

MNOとしては今後も、MVNOへの乗り換えを積極的にプロモーションすることはありえないでしょうし、手取り足取りケータイ端末やネットワークの仕組みを解説することもないでしょうから、情報を自分で取りに行って勉強しない人からは、今後も安定して潤沢な売上を得ることができ

るという構図ですね。ここにメスを政府が入れたいということなんでしょう。
一人あたりの年間のケータイ環境への出費が、5万円も10万円も平気で違うとなれば、そのぶん他に使えたらと思う人も多いと思うんですけどねぇ。

 

DX社会への出入り口

smartphone
生活社全員が充実するためのDX、デジタル・トランスフォーメーションの動きが加速していますが、人間とデジタル世界とのインターフェイス、特に外出時の接続の質と量についてはスマホのデータ契約です。国民全員自宅で光回線とPCかじりつき人生なんて、有り得ませんから。

ということは、電波をどこと契約するか、どんな契約内容にするかは、この政府の動きや各社の新しいプラン提供について、今後一層情報を仕入れていかなければなりませんね。

インプレスにMM総研の記事が載っていました。
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1259748.html
楽天モバイルがMVNOからMNOに格上げになるということから、数字としてはMVNO利用者比率は下がるというユニークなことにはなりますが、MNOが最初から格安・無制限データを前提にサービスをスタートするというのは、間違いなく前進ですね。

まだ基地局設置が十分に進んでいないようですが、いずれ追いついてくるとなると、日本で計4社となったMNO各社には、DXにふさわしい万人にやさしい真摯なプランを期待します。

どう優しいか?技術的にもおサイフ的にもですね。