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マスクと消毒液の事情をいろいろ考えてみた

ベトナム 働き方 社会

いやー、今日は半日以上アルコール消毒液のことで費やしました。ウイルス蔓延の事情がなければ生まれなかった仕事内容です。

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ベトナム・ハノイで販売されている消毒液
一本6000円以上している

 

ウイルスの蔓延を防ぐとの目的で、私の働いている東京の会社でも本当にいろんな対策を打っている最中です。

社員食堂では、いつも何も疑問無しにやっている、自分の食事ためのご飯とお味噌汁をよそう所作もご法度に。人の目の前にあるモノに、いかに近づかないか、触れないかということを目一杯考えてどんどん新しいルールが創られていきます。

もちろんその新しいやり方が完璧な結果をもたらすかどうかなんていう検証はすぐにはできません。あの時やっておけばこんな事にならなかったのに、ということで責任者があとで責められないようにするために、その場の責任者は最大限に頭を使うのですね。ホント、お疲れ様過ぎます。

それがエスカレートして、どこかの定食屋さんで人手不足解消の切り札として導入された「ご飯よそいマシーン」とか「味噌汁サーバー」とかが真面目に導入検討されてたりします。

トイレでも疑問の対策が。
手洗いうがいを頻繁にいたしましょうということでトイレの洗面台も結構混雑気味になっています。念入りに手洗いする人はもちろん、普段のタイミングより多く歯磨きする人や、顔を洗う人も多くなりました。

で、終わったらいつも振り向いたところにあるハンドドライヤー、そう、電熱でブワ〜っと乾かすやつです、あれを使おうとすると張り紙が。
「昨今の事由により使用停止」とのこと。えーー?飛沫感染防止?それはちがくない?ドライヤー内に「もし」ウイルス源が居れば付着するっていうとことかな?

ということで自分のハンカチで手を拭くわけですが、そのほうが単純に、手を洗った直後のそれなりにキレイな(菌が手から取り除かれた)状態から、それまでポケットの中のハンカチで熟成培養されていた菌などなどがその手に大量付着する状態に陥る、という気がします。でもまぁ、いっか。

ともあれ今日は、アルコールベースの消毒液がまとまった量仕入れられることになったので、普段から取引関係のある工場や事務所に紹介をしていました。

が、実は一斗缶(18リットル缶)で大量に備蓄をしているところがほとんどで、事足りていました。なので、社員の個人用途向けに切り替えていこうということになりました。個人宅で足りてない人、居るんでしょうかね?フタを開けてみないとわかりませんが。

手指の消毒のためにアルコールや塩化ベンザルコニウムが効果が有るとのことですが、ワタシ的に解釈すると、「もしヤバいウイルスが手にそれなりの量付いていて、それを自分の口や花などの粘膜に触れることにより転移してしまって体内に取り込まれることにでもなったら困るから、その動作をしてしまってもまぁ大丈夫なようにある程度そのウイルスを不活化しておいたほうが罹患の可能性が低くなる」って感じでしょうか。

それよりは、昔習った静菌作用とやらで、「手を水でよく洗ったりして結構いろんな付着物を洗い流し、手指にまだある程度はくっついている多種多様の菌たちのバランスを保ちつつ(完全除去せず生かしておいて)、空気中とか手すりとかの外界から新たに来る別の多種多様の菌たちを迎え入れ、爆発的な増殖を抑え、人体に害をもたらす程度の量に達さないようにコントロールして抑える」のが良いんじゃないかと思ってます。これまた日常での検証はできないんですがね。

それはそうとアルコールの話ですが、この製品を紹介して要ナシとされた後にほぼ確実に訊かれたのが「で、マスクは売ってくれるの?」という質問です。なぜか今、マスクが店にも取引上にも出回ってないです。あってもどこからかの超高額品で、その場合は「やっぱりいいです」と断られます。ということは、マスクって絶対必要品ではない、と日本市場では認識されてるってことですね。

これだけ市場に出回ってないと、さすがに忖度が得意の日本文化でも、無い袖は振れぬ、マスクはアリマセン、デキマセン、となってしまっている気もします。電車の中などで、わかります。

また、マスクそのものの効能も、理解や使い方に大きな差がアリと感じます。自分が咳をしても周囲に飛び散らないようにすることが一番の目的ですが、予防には限度もありそう。なので、ここもハッキリ予防に効果薄いっすよって言ってくれてもいい感じです。そうすると確率的にマスク不足も軽減するでしょうし。

一方、ベトナムの友人に状況を聞いたところ、2日前から政令でマスク必須になったとのことで、違反すると罰金刑。その代わり政府が供給を保証するんだそうです。

感染騒動の初期(2月初旬頃)は使い捨てマスクの価格が高沸して、2月中旬になると政府の指示でマスク値段吊り上げは罰金刑ってことに。で、在庫が隠してマスクは店頭で売られない状況となり、使い捨てマスク入手困難に。

それらを経て、マスクの需給バランスがここ最近適正方向へシフト中とのことです。

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10枚で約55円になったマスク(ハノイ)
薬局で1人1袋のみ購入可能

 

またベトナムはバイクが主な交通手段なわけですが、多くの人は普段から布製マスクを繰り返し洗って使う習慣が定着しているんだそうです。排ガスやホコリでもともとマスクは必須で、日本のように極端な使い捨てマスク文化でないわけです。

日本も昔のように布マスク、それも洗って乾かして使うなんてことに戻ったほうが良いかもと思えるわけです。

ちなみに私は、マスクを水洗いした後に電子レンジでチンしてました。乾かしている間に空気中の菌たちが付いちゃうでしょうけど、乾いた頃に装着すると、おひさまの匂いがしてこれまた気に入ってました。

思えば長年の間、何回風邪ひいただろうか。重症で長引いた時も、薬でしか回復しない時もあった。でもまぁ、そのたびに免疫は付いてるハズではあり、気のせいか最近はあまり重症化しない感じもします。

超カンタンに言うと、「普段ちょいと汚い環境で生活しているほうが、この手の感染症にかかりにくい」ってこと?

みなさんどう考えますか?