生活必潤品転じて【生活必潤品】
働き方の話をしていると、とかく会社とはとか、人生とはなどの話になりがちです。
在宅勤務で一旦自宅にこもってみると、生活や消費のキーワードとして欲しくなってくるのは「うるおい」となってきませんか?
生活必潤品というキーワード
Googleで生活必需品と検索して約3000万件の結果なんですが、造語と思われる生活必潤品と検索すると、より多い5000万件!
いかに人々の生活を快適にすることが、世間から求められているかがわかるような気がします。
特に、世界中で1年以上にわたってパンデミックに翻弄され、普通にできていたことが制限されてくると、時間を多く過ごすようになった自宅での快適性やおいしさを求める需要が高まっているようですね。
自分へのご褒美とか言いますが、これでも5千万件調べられてるのも相当な数ですよね。いつもガマンだけど、たまには自分へのご褒美、というプチ贅沢をイメージさせられるこの言葉は、なにかワクワクもしてきます。
ちょっと高い(不要な?)買い物してしまった時、言い訳にも使われたりしますが、こういうのが重なって経済全体は回ってるんだなと、特にこの頃再認識するところです。
普段からちょっとレベルが高いとか、変わってるとか、面白いとか、驚きに値するとか、ともかく感覚的にプラスなものであればサイフのヒモがゆるむのは自然なことですから、メーカーやサービス提供側がしのぎを削るのは自然ですね。
変わらず快適なことと、変わり続けること
多くの企業の事業領域でも、キーワードに「快適」「コンフォート」「安全・安心」などが多く見られます。生活者にとっては共通の価値なんだと言えそうで、これらは生活必需品と呼ばれます。
人の欲求を5段階で説明したマズローの法則の5段階で言う、人間にとっては一番基本的で 絶対ゆずれないとされる生理的欲求を満たすためには、本当にいろんなものが考案・製造され、経済にも深く関わっていますね。
トイレットペーパーや石鹸に代表される日用品は、普段は意識しないものの、不足したり非常時になったりすると、とたんにその重要性が身に染みます。当たり前すぎて話題にも上らないものが、実は一番大事なところを支えていると言える例です。
こういうところにも、企画や技術が注ぎ込まれ続けていて、どんどん生活が快適になってきていますが、利用者としてはあまり認識することもない分野ですが、実は衣食住などの日常生活に関わる部分は、世界じゅうの経済で多くを占めていますよね。
提供側としてのここでのミッションは、快適を提供し続けることになります。そしてその快適の定義というのは、人によって内容も求めるレベルも違いますが、概ね似たところに収束していくのではないでしょうか。
日常でなく普通でないことの価値
一方、人生の潤滑油のような意味合いに取れる「生活必潤品」が必要とされてきているとも感じます。抑圧された日常から逃れたいとか、同じ繰り返しから飛び出したいという欲求は、誰にでもある心理だと思います。この心持ちを打ち破ってくれる品があれば、欲しくなるのも心情でしょう。
市場が大きいのは嗜好品ですが、やはりお酒の分野では、まだまだ新しい製品やスタイルの考案余地が有るんだと思います。今後キツイと思われる紙巻きタバコは電子にシフトしています。
いずれにせよ身体的快適と、文化的快適が同時に満たされるような欲求を解決するものは、ずっと形を変えながら、人々から求め続けられるということですね。こういう場面では、提供されるモノやサービスの信頼だとか、ブランド、意外性などが気に入られてファンが増えるという構図なんだと思います。
国も経済も発展すると、生活が安定してより高い快適さや面白さを求めるようになります。以前の状態には、みんな戻れなくなるのが常です。
災害が多い日本、一旦失われたらすぐに生活に困るような必需品も、生活にうるおいを与えてくれる必潤品も、たまにはその意味合いを振り返ってみるのも良いのかなと思います。