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【現実味を帯びてきた】デジタル通貨

技術 生活 経済

よく日本のデジタル化、DXは遅れてると言われてるようですが、国内の生活で別に困ってないという人もまだ多い感じです。

一方、電子通貨が実際に社会で使われるようになってきたニュースも増えてきました。

 

信用の保証を表す通貨

money

お金、特に生活で使用する通貨に馴染みがない人はまず居ないと思いますが、これが一旦デジタル通貨の話になるといきなり抵抗感が出てきます。

ただ、実際日本の生活でも、現金を使わない買い物や決済は相当に一般化したと思います。むしろ政府としてはクレジットカードやバーコード決済などでのキャッシュレス化を、国民に向けて強力に勧めています。

で、そもそもの話ですが、元をたどれば日本円というのは日本国の保証が有って発行されているわけで、それをどうやってやり取りするのかの手法は基本自由です。国の威信がかかってるので国がコントロールしているということですね。

でも様子を見てみると、2021年1月現在現在日本政府が主導しているデジタル通貨はまだ発行されていません。

 

中央銀行デジタル通貨

digital

世界で流通している通貨は、ほとんどの場合国家が発行して管理しています。

国の貿易収支やGDPなどが結果として外国為替に影響をし続けることで、通貨としての世界での価値が常に変動しています。まさに国策をもってコントロールすべきものであるという宿命にあります。

オンラインでの取引が当たり前になった現代でも、現金に変わる個人や街中での決済方法は、現物の円通貨を出発点として、民間が仕組みを支えているんですね。

これに代わり、例えば日本がデジタル通貨を発行するとすると、これを中央銀行デジタル通貨(CBDCCentral Bank Digital Currency)と呼ぶそうです。

通貨は国の威信に直結するとなると、それは米国・中国の覇権争いの重要分野になるのは明らかです。中国では国家主導ですでにデジタル元で数万人規模のフィールドテストを重ねていて、2021年内の運用開始も予定されているとのことで、先を行っています。

その下地として中国では、スマホでの決済がここ数年じゅうぶんに市中に浸透し、ほとんどの人が現金以外の決済で困らなくなっていることがあります。

一部の現金でしか決済できない人は、時間や手間がかかったり、場合によっては金額的に損をしたり取引拒否になったりと、現金取引自体の片身が狭くなってきてるそうです。

日本は世界に名だたる高齢者大国ですので、デジタルガジェットの利用リテラシーでつまづく人が多いと予想されるので、この救済策から考えなければならないという段階かとは思います。

 

日本も実は進めてる

parliament
一方米国はCBDCを進めているかというと、どうやらFRBは慎重に進めることを優先しているようで、具体的にデジタルUSドルの話はまだ聞こえてきていません。

そうこうしているうちに、Facebookが目論んでいるデジタル通貨Diemが先に主役になったりする可能性もあるんでしょうか。

CBDCを国策上かなり重要とする中国に続き、韓国も相当前のめりで開発を進めているという話も聞こえてきています。

あまり報道されないものの一応日本政府でも進めているようで、日銀のサイトに取り組みが掲載されています。

これを読んでいくと、どうしてこういう話題が身近でされてないのかがちょっと不思議にもなります。技術的にも経済的にも研究が相当されているようですし、良いことづくめな感じもしています。

セキュリティや匿名性が保障される仕組みであることはもちろんなんですが、結局定着するかどうかは利便性なのかなと思います。

もし現金から全部デジタル通貨にシフトしたと仮定したら、国全体としてはものすごい量の事業や作業が蒸発しますので、従事している人の仕事が無くなってしまうのも確かで、経済へのインパクトは甚大なことでしょう。

まぁ日本のやりかたとしては、1億人超えの国民相手にして慎重に慎重に進めるんでしょうね。

でもいざデジタル通貨じゃないとヤバイぞという何かの事態になった時に、すぐに移行できるような体力を、日本全体で身につけておくのが良いんじゃないかなと思うこの頃です。

いつどういう事態に世界も日本円もなるかわかりませんが、9月発足予定のデジタル庁にも、CBDC早期導入実現を期待しています。