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【住宅ローンのコスト】激変に対応すべし

生活 社会 経済

借金してる?とはなかなか友人にも聞きにくい話題の一つですが、生活をしていく上で身近な借金と言えば、住宅ローンとカーローンですかね。
私の経験談にはなりますが、住宅ローンに対する印象を書き留めておこうと思います。

住むためのローン

key個人や家族のための最も身近な借金と言えそうなのが、自分の棲家である家のローンでしょうか。私も借り換えを含めれば4回ほど借りています。

家というと親の実家に住んで育って、独立し賃貸に住むことから始まり、ローンを組んで家を購入という、言わばゴールデンコースのようなパターンを目指す人も多いことでしょう。

一生の買い物とも言われる家ですがまぁ価格が高いわけですから、多くの人はローンを組むことになります。
借りるニーズがあれば、貸すニーズも有るわけで、住宅ローンでググるとありとあらゆる金融機関や、ちょっと聞いたことないような比較検索サイトがぞろぞろと出てきますね。それだけニーズがあるということでしょう。

その時の検討項目はこんなところでしょうか

  • 金利
    • 毎月の返済額に直接響いてくる最重要項目
    • 社会状況の変化で大きく変動するので、相場観が必要
    • 固定金利は、未来が読めるなら得になることも有る
  • ローン金額・期間・返済額
    • 購入金額から頭金を引いた額をローンで埋める
    • 返済した後の残りで生活できるかの検討をすると、長めにしたくなる心理あり
    • 期間が長いほど月の返済額は下がるが、返しても返しても借金はあまり減らないので利子ばかり貢ぐイメージ
  • 事務手数料
    • ローン開始時の手数料算定方法や、中途解約→借り換え時の解約手数料なども

今自分の置かれている信用状況がどうなのかによって、いくら借りれるのかの審査結果が決まるというわけです。安月給でも、会社勤めのサラリーマンは結構通りやすいですね。コツコツ返済してくれる確率が高いわけですから。

と、ここまでは借金することを前提としたハナシでしたが、簡単に言うと、今この時にローンという商品を買ってまでも住居を購入しますかという問いに、自分として答を出しておかなければなりません。

よく話のネタにされるのは、賃貸に入って家賃を払い続けてても、家は自分のものにならないですよ。毎月同じような金額でもっと自由になり、そのうち自分のものになる自宅を購入したほうがトクじゃないですか」というトークです。判断に入れるべきコトとして、

  • ローンの利子分を購入してでも、今家を買うべきか(利子分は自分の投資に回せない)
  • 買った家がもたらす利益(金銭的・定性的)

あたりだったですかね。奥が深くて難しい判断なのですが、自分や家族のキャリアパスを総合的に考えた結果ローンを組んで家を購入すると決断しました。

状況が一変

loan 家を買いました、ローンを組みました、毎月給料から引き落としで払います、と三拍子揃ったらシメタものです。貸してる側にとって。毎月利益を製造してくれますから。借りてる私としても別に普通に新居生活を謳歌していたのです。毎月の返済は周辺賃貸マンションと家賃相場的にはあまり上乗せしないで済む程度で、ボーナス月にはプラスされるプランでした。

で、どうなったかと言うと、、

家族が増えて、住んでたローンで購入したマンションが手狭になり広い家の購入を検討 → たまたま馴染みの近所に新築マンション建設 → 手頃とは言えない少々高価な物件(でも目がくらむ) → 再度新築マンション購入を決定 → ローン残債の返済のため旧マンションの売却を検討 → 価格暴落につき含み損甚大 → ローンそのままにして賃貸に出しカバーを試みる → 新居のためのローンをさらに組んで購入 → 頭金払ったら貯蓄ほぼゼロ → 賃貸していた物件に空きが出始め家賃下げる → 賃貸収支が常にマイナス → 稼いでくれないので数年後に前の家を売却し実損確定 → 売却金に大幅プラスしてローン1本完済 → 新居のローンの借り換えなどで金利を節約 → 繰り上げ返済を超頑張り大部分完済、そのときまた貯蓄ほぼゼロ → その新居を売却し実損は中程度 → 売却代金で残り少々のローンを完済 → 賃貸物件に移転、少々残った現金で各種投資開始 → 現在に至る

という状況です。この経緯からの最大の学びは、世間で常識とされていることには、客観的にみてかなりのトラップが仕込まれているなと思えたことです。お金の借り方、使い方、運用の仕方などは義務教育で教えてくれませんから、多くの人は情弱ビジネスにハマってしまいます。私もその一人でした。給料を運用せず費やして返済に当てる自転車操業的な感じです。

この実体験から学んだ教訓としては、

  • 頭金に使うような現金を蓄えるなら、投資に回して価値を産ませる
  • 終の棲家、家賃との比較というような言葉の装飾にまどわされず、何がこれからしばらく必要かを考える
  • 金利・住居の需給・社会情勢(←これが最近激変)・人生ステージなどにより、身軽に立ち回れるほうが心配事が少なくなる

という、自分の年齢、キャリア、経済・社会状況が大きく変わることに対応できる体制にしておいたほうが、生きやすくなってきたということです。

持ち家・賃貸という区分

myhome

高度成長期には、「持ち家くらい持って一人前、資産価値としても上がる一方」と言われた時代が有ったそうです。へー、一人前の定義もちょっとよくわからない時代になってきたと感じますけどね。

個人の好みになるとは思いますが、自分が住むための不動産は、所有しているだけで税金やランニングコストだけでなく、近隣を含めた社会環境に対応する手間やコスト、天災リスクなどが大きいとも数年前に判断しました。

私の場合は、マンション買ってから10年前後で1/3とか2/3の価格になり、売却手数料やかなり大変だった賃貸と資産管理のコストを考えたら、残念ながら完敗だったと思います。

数年住んでいる今のマンションを選ぶきっかけとなったのは洪水対策です。ハザードマップがどこの自治体でもネットで参照できるような時代になって便利になりました。更に、鉄筋のマンションで、エレベータ止まってもOKな低層階という条件で選びました。

最近では、温暖化著しい影響を受けまくったことや、デジタル化で回る世の中になってくると思われるので、そろそろ標高の幾分高い所をイメージして移住を検討開始しています。

また、資産を運用するという意味では不動産投資も可能性は有りですから、そのノウハウを得て必要となった場合には、また貸すためのローンを検討することになるんでしょうね。

人(業者)の金貸しに利益を供給し続ける側になるか、自分が利得を享受する側になるかのゲームは、ほんとに紙一重だし、気の持ちようでどちらにも転ぶなぁと思えます。

ともあれ、生んでいるお金の額は、借りている利子を上回るように人生は設計するべきかなと思っているところです。