【いよいよ動き】島に本社移転はアリですね
働き方改革を通り越して、そもそも大都市のど真ん中に本社を構えている意義をじっくり考えるべき時代になってきましたね。
それよりもわかりやすくリスク回避のためにも、ニューノーマルへ向かって移転したい企業も多いのではないでしょうか。
そんな中、パソナグループが淡路島に本社を移転するとのニュースが入ってきました。
島に本社移転、アリですよね
パソナグループと言うと、人材派遣の大手パソナも擁し、世界にも進出している大企業で、兵庫県の淡路島で農業人材育成や地域活性化事業も手掛けていることもあり、この地に本社を移転するモチベーションにもなったことでしょう。
淡路島はいちおう日本では離島になりますが、人口約17万人、3つの市で構成される広々とした日本の離島では最大人口です。本州・四国とも橋でつながってますから、ちょっとへき地とは言えません。
リモートワークできる職種がほとんどなら、淡路島の本社に「出社しなければならない」シチュエーションにはほとんどならないでしょうから、もしかしたら社員の引っ越しも任意になったりするかもですね。
そうしたらますます会社の移転って、出勤って何なんだ?と根本的に考え直すことになるかもしれません。
地方の再生のために社会が考えるべきことは
もともと地域再生法により、本社を東京から地方に移転させることにより税制などが大幅に優遇される環境は整っていました。
しかしここ約10年にわたり東京への企業の流入超過が続いていたのは、やはり東京に居ることを要求する社会の要請が有ったんだと思います。
例えば、特に用事は無いけど年末のあいさつ回りとか、必要に迫られて謝罪のための面会とか、なんか知らないけど定例会議とか、経済を回すためのいわゆる重要面会以外のことはホントはやりたくなかったことが多いんですが、社会がそれらを省略することを許さなかった文化は有ると思います。
乱暴にまとめると、足元の業務や事業の効率化よりも、長期にわたる人間関係を大事にする文化の方が勝っていて、これは続く。
そしてこれからは、そもそも会社の社屋の意義とか、リアルに会うための理由とかをはっきりさせて実感していく時代。
さらに十分想定はしていた自然災害に加え感染防止への対応など、リスク対応を考えることも長期ビジョンとして大きく見直される時となったのですね。
移転に伴う優遇税制も延長されたたので、東京から脱出する大手企業も増えていくのではないでしょうか。
社員のコトを考える企業へ
ブラック企業という単語は広辞苑にも載っている単語として当たり前に認識されていますが、意外と長い間その実態は共有されにくく、従業員が病んでいくことは社会の大きな問題になっています。
そこに来て最近はスマホの普及などにより、生まれたときからネットが有った世代は空気のようにネットの情報を共有できるようになったため、ひどい待遇の会社はあっという間に吊るし上げられるようになりました。
ハラスメントと訴えられることも企業にとってのリスクと十分なり得る今日、大企業から順番に働きがいとか生きがいとかの醸成に力を入れざるを得なくなっています。
パソナグループとして淡路島には最終的に2000人規模の移転を目指すとのことですが、既存設備の活用や、観光誘致などもねらいハローキティ関連施設をすでに二か所も展開しながら、島を盛り上げているそうです。
そんな動きを聞いたら、さながらワーケーション。ステイケーションの要素もありますよね。私が社員なら真っ先に手を上げて現地に転勤と行きたいところです。
東京が勤務地でない贅沢、東京以外に本社がある贅沢、それで社員の心が安らかになってより業績アップが実現!という時代ですかねぇ。