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【デジタル庁創設】取り返せるか

日本 社会 経済

菅内閣になり、デジタル庁が創設されることになりました。

平井大臣のデジタルリテラシーが紹介されていますが、スピード感を持って進めていくとの発言が、デジタル化が歓迎されることをまとめてくれているような気がします。

 

国民のデジタルリテラシーって

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そもそもデジタル用語はカタカナ、つまり外来語が多いですよね。

パソコンというのは和製英語の一つですが、デジタル用語に限らず日本語でカタカナ表記するものは、大概日本が起源になっていないモノです。

モノだけでなくコト、例えば考え方とか理論とかも、コンピュータができたことによって新しく創造された用語が有り、今後も増え続けることでしょう。

リテラシーという言葉はデジタル関連分野で使われることも多く、デジタル技術を活用をするために、もっと慣れや学習が課題となっていることも表していると思います。

今でも小さいときから国語教科の一環として読み書きの教育がされています。日本人として日本語の読み書きは当然のごとく必須だし、日本語読み書きリテラシーが低いと、日本での生活や日本語を使った意思疎通がうまくできません。ここまでは誰も疑問の余地がないし、国や言語が変わっても考え方は同じような感じでしょう。

ところがデジタルの世界になるとよく会話で登場するのは、

  • 専門家じゃないのでわからない
  • 一部のヲタクがいじるもの
  • 温かみがないからアナログが一番
  • ゲームとスマホのやりすぎでダメになる

など、結構社会問題として話題になりやすいところが負のイメージで語られることが多く、どうやって子どもたちの時間やしつけを管理するかみたいな教育方針が語られたりします。

これって、触れたこと無い技術や文化、変化が激しく変わっていくモノを知らないか知ろうとしないオトナが多いことが原因なんじゃないでしょうかね。

教育システムやそれを支えるべき大人が、デジタル読み書きという寺子屋授業を、食わず嫌いしちゃっているって感じですかね?

 

デジタルあきらめる人が出やすい

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仕事を通して、歳の割には早めのタイミングからデジタルの世界に携わることができたので痛感するのですが、このデジタル読み書きを学習する人としない人は、ハッキリと別れる印象です。

他国と比べるのもナニですが、デジタル化は先進国の中でも相当日本は遅れていると多様な統計での評価結果がでています。何がそうさせたかというと、デジタル教育だと思います。

一部の専門家がシステムや技術を構築し、それ以外のユーザーはありがたく、もしくは無意識のうちにその恩恵を受けている構図です。デジタルは専門家のやることというような、なんか不思議な認識をしている人も多い。

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もうこの時代、コンピュータが関係していない分野を探すのが難しいくらいです。大多数の利用者は、仕組みを理解する必要はありませんが、サービスを受けるために操作方法は習得する必要があります。その操作をもしようとしない人が多いんです。

算数と似ているのかもしれませんが、最初の足し算引き算がわからないと、その先の掛け算割り算には進めないのであきらめるひとが、デジタル分野では多いことですかね。

日本でも教育の内容とタイミングをもっとデジタル寄りに変えていれば、デジタル用語の多くが日本語だったなどということになっていたかも知れませんね。

 

ようやく政府が動き出した

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一般人のデジタルとのかかわり合いの程度は3段階有ると思います。

  1. いろんなデジタルツールを使わないか、使うだけの人
  2. 発信する人
  3. 発信して社会の価値やシステムを創る人

ほとんどの人が、なんかわからないから1か2止まりじゃないですかね?本来の目的は3だと思いますが、そこに至るまでには積み重ねた知識や文化が必要なんです。日本の政治経済を動かしている高年齢層にはなかなかそれが備わっておらず、なかなか行き着くことができないんです。

でも実はデジタルツールやシステムを充実させることが、伸び悩んでいる経済を立て直すのにも直結する状況になっていると思います。またコロナと在宅ワーク対策を突き詰めていくと、既に短期間で動きが見られた東京からの人口流出超過など、人々の生活や人生設計にまでデジタル分野の影響は大きく影響するようになりました。

モノづくりが得意で発展した日本の産業ですが、侘び寂びも効いた日本特有の文化の世界や、目に見える工業美など、経済的に苦境を迎えている産業では特に、デジタルが得意な人による価値共有の仕組みをこの機に加速させてほしいと思います。

経済の復活のための改革を行うとハッピーになる人は増えます。デジタル化は物事を進める時の問題点を見える化して省力化することが得意で、アナログ人力で行うこととは比較にならないくらいスピードが速い。

この感覚は、やらない人にはずっとわからないもので、登ってみたら違う景色が見える山に似ていると思えます。ふもとにいるだけでは、どんな景色が自分の周りに展開しているのか、わからないので。

今持っている重い荷物、たとえばアナログの紙とハンコを置いて出発し、山の上の方を目指して登っていけば、途中でも違う景色が見れるところにたどり着きます。周りを見回せばなにかやりたいことややるべきこと、いままで得られなかったことにたどり着きます。

逆に登ろうともしないとなると、たとえば紙とハンコフローの廃止で、仕事そのものがただ無くなってしまう人もでてくるでしょう。ロボットと自動運転も、近い未来には完全に人の仕事の代わりになるでしょうね。

今回の新省庁発足をきっかけとして、新しい情報が自然に入ってくるようになり、各自が得意で大好きな分野の情報を自分から取りに創りに行かなきゃと思えるようになるといいですね。国民総デジタル最初の一歩をみんなで踏み出す雰囲気になればいいと思っています。