【アジャイルガバナンス】デジタル庁で官民一体に
デジタル庁が来年2021年9月に発足することが決定しました。スピード感ありますね。
政府や公共機関のサービス利用者側としてもですが、提供側にもメリットが有るものになってくれれば良いと思っています。
平井大臣の情報発信
デジタル庁の発足準備のキーマンは平井卓也大臣ですが、TwitterやYouTubeで情報を積極的に発信されているところは好印象です。
発信できるということは、はっきりとあるべき姿や在りたい像を明らかにして意思表明することが求められるのはもちろんですが、その先の手法論や参考例などに相当詳しいということで、相当勉強をされているんだろうなと感じています。
YouTube動画で衆議院内閣委員会の一コマを視聴たんですが、国民生活のデジタル化でほとんどの人が関係するであろう銀行口座へのマイナンバーの付番紐付けについて、野党から質問がなされていました。
有るべき姿の典型例は公平な課税ですから、強制的に口座と個人情報の紐付け一体化を義務にしてしまえば良さそうだと思いがちですが、エストニアのような他のデジタル制度立国の例を出しながら、罰則の有る義務化を行ってもうまくいかないということを説きながら、答弁が進んでいます。
罰則を設けることが目的ではなく、公平・公正で納得のいく国民生活を全員参加で創っていくことを目指しているということが、よくわかります。
これからの時代もし無策ならば富の集中が進み、富めるものはより一層裕福に、そして低所得層の生活はより困難になっていくと予想している人が増えていると、よく最近感じます。
来たるべき新技術によって富の再配分や夢の実現を進めるためには、国の制度としての正しさを作ることは急務なんだろうなぁと感じます。
行政機関の方々に言うのも申し訳ないですが、今は非効率でテキトーなところ、曖昧なところがまだまだ現場でも残されまくっているんだろうと想像します。
また省庁をまたがって重複や縦割り行政などの非効率を解決ためにデジタル庁に強い権限をもたせるべきだという議論にもなっています。
ともかくデジタル化で、生活者も行政も、全員ともかく人生楽になるのが目的!と言っても良いかもしれません。
社会の人間心理
政府CIOポータルというサイトが有ることをさっき知りました。https://cio.go.jp
委員会の答弁で出てきたCIOという用語、企業では普通に使い、その政府版かなと思われます。政府CIOは、正式には「内閣情報通信政策監」という名称とのことで、民間のCIO出身を要件として多くのシステムやサービスを統括しています。
ただこれまた申し訳ないんですが、その存在や今までの功績、実際に私達の生活に生かされた事例などが伝わってきていないので、もったいないの極みですかね。
コンテンツやサービス、商品や作品などは、人に渡ってはじめて価値が生まれたりかみしめられたりするということでしょう。
なので、その伝達は創る側に機能としてちゃんと備わっていてほしいと思います。そこにも民間のチカラを投入すればよりスピードが増しますよね。
あと、どうしてもお金の話になると人は目が輝いたり、喧嘩になったりします。なぜだか日本ではお金の話をすると汚いとか詐欺とかそういう単語が飛び交いがちで、そのせいで小さい子供に対しては、どうも慣習としてお金の教育をちゃんとできてないような気もしています。
しかし、行政や経済を回す上でお金は絶対に必要な仕組みと言っていいでしょう。私も初めて聞きましたが、公共事業の個所付け(かしょづけ)と言うらしいですが、要はデジタル庁にまずは持ってもらうべき権限は予算配分の決定権でしょう。
デジタル庁の規模感
菅政権の肝煎りということで、デジタル庁の規模感としても500人体制となるようです。これは消費者庁や復興庁を上回る規模とのことで、150人程度の民間人が入庁する見込みです。
この民間のデジタル人材が入るのは、実装の質やプロモーション、運用などに効果が出るんじゃないかと大いに期待したいところですね。
そして今日、興味深い対談を視聴しました。政治家、官僚の対話では、今まで聞いた中で一番歯切れがいいと感じました。
「デジタル × 規制改革」河野大臣・平井大臣によるオープン対話
https://www.youtube.com/watch?v=UeD8XU0Fc9M&feature=youtu.be
リアルタイムの質問に答えるなど、なんで今までなかったんだろうと思うようなことを当たり前のように進行されてるのが良いですね。
なにせ一人も取り残さないをモットーに日本のデジタル化を進めていくということですから、デジタル化のプロセスを徹底的にオープンにして離脱する人が一人でも減っていくようにしていく、UI,UXの観点で国民満足度が結果として上がることが目的なんだそうです。
若い世代がやりがいのある仕事を提案できるようにしようとする動きも賛成できますね。場所と時間、そして世代の垣根を超えた働き方、生き方、学び方が加速度的にできるようになってくることになればいいですね。
日本も遅刻しましたが、時代が大きく動こうとしているんじゃないでしょうか。
官民一体で進むための国のキーワードはアジャイルガバナンスなのかもしれませんね。