ウイルス対策からニューノーマルへ
先日、勤め先から全社員に対し、経営はニューノーマルへ移行するというメッセージが発信されました。
ん?何?と読み進めるうちに、私が今まで思い、時には主張してきたことの多くが
書かれていたので、正直嬉しくなりました。
働き方に限らず、これからの人生どう行きていくかという、世界の人々に通じそうなキーワードがニューノーマル、かもしれないと感じます。
ニューノーマルって?
そのまま訳すと新しい普通という感じですが、リーマンショックの後の経済を語る上で出てきた金融用語が発端とのことです。
ニュー・ノーマル出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 |
いろんな用語を発明する人がいるなと関心する一方、その意味するところは今回のアフターコロナの世界を生き抜いていくのに、とっても良いヒントを与えてくれるんじゃないかと思うところです。
今回のウイルスのパンデミックは、事実として世界を大きく揺るがしている最中で、その影響が今後どうなっていくかはわかりません。
でも少なくとも人間が世界の文化をこれからも創っていくわけですから、新しい考え方をして実践していくことが必要な時でしょう。
ニューノーマルを訳すと
米国で2003年に生まれたとされるこのニュー・ノーマルという用語ですが、ITバブル後の状況を表したようです。
それまで長く続いてきた生活や経済が、ITという新しい波によって予想を超える変化をもたらしたわけです。
その昔は考えられなかったことが、今では当たり前になった、という変化の中で使われる表現だということでしょう。
そして、2ケタ成長が当たり前だった中国の経済成長率が2012年頃に下がったことを表した際に、「新常態」と中国語に訳され、むしろ新しい日常を前向きに創っていくのだという感じで使われていたようです。
そこを受けてか、日本語でもそのまま漢字の意味も通るし、日本で定着したということなんじゃないでしょうか。
ニューノーマルで語るべきこと
日本でないところで発明された言葉は、そのままカタカナ外来語で使い続けても良いとは思いますが、意志をもってその用語の持つ考え方を伝えるためには、カッコ書きででも訳をつけたかったんですね。
意味を訳し方はまぁそれほど厳密でなくて良いと思いますが、用語が使われる時の情勢に応じて、前向きに変わっていこうというプラス要素が感じられるところを切り取って語られることが多いように思います。
新しい日常、新しい生活様式と訳せば、生活の場で役に立ちそうなこれからの考え方に近づけるかもしれませんね。
ニューノーマルとサラリーマンのこれから
どうして今回の会社からのメッセージでフツーのサラリーマンが嬉しくなったのか、これだ!と思ったフレーズをいくつか抜粋してみます。結構強い口調で書いてありました。
- 以前の働き方には戻さない。
- 内向きな仕事は価値を産まないので、外向きな行動にシフト。
- 会議のデフォルトはwebで。会議室は増やさない。
- 今後のオフィスはフリーアクセス方式以外は今後ダメ。
- オフィスで顔見せする会は大切なので推奨(でも頻繁な出社は禁止)。
- 毎日オフィスへ通勤するという固定観念を捨てろ。
道具が揃ったこの時代、すごーーく当たり前のことだと思うんですが、これらすべてが現在できていないということがバレちゃいましたね。
サスティナブル経営うんぬんと言う前に、まずはここを固めてからということでしょう。
誰がそうさせてたんだ?と犯人探しをしなくても、心当たりのある人は気がついているはず。この頃態度が変わったのでわかりやすいんです。人の中身が変わらなくても、表現や行動だけ新しいノーマルに変えれば、世間は前向きに良くなっていくのかなと思います。
ウイルス対策から始まった膨大な変化に対応してきて、会社にはノウハウや新しい考えが蓄積されてきました。
せっかくなので、これをチャンスに変えようという意志を表す用語に、改めて出会ったという感じがします。