【駅ソトにも無人店舗】JR東日本の鉄道外新事業
一旦感染症に敏感になってしまった社会では、非接触アプリケーションは今後も増えていくでしょう。
無人店舗の取り組みも進んでる話は聞こえてましたが、ついに身近になってきました。
駅ナカと駅ソト
タッチトゥーゴー社の無人店舗システムで、JR山手線の目白駅に新しくオープンしたと報じられていました。
JR東日本の駅ナカ市場はかなり大きく、4桁億円市場の規模ですが、コロナの影響で苦戦を強いられていることは他のサービス業とも共通します。
そんな中、多方面にわたる新技術・新サービス展開に投資も続けていて楽しみですね。
無人店舗のニーズは、JRに限らず全世界的にニーズが存在する分野ですが、なかなかシステム投資が重く難しい分野と考えられます。
センサーの進化、特にカメラの画像解析をAIで行うことにより、相当高度な制御ができるようになって、この手の無人店舗は増えていくことと思います。
駅ナカでは高輪ゲートウェイ駅での実績が既にありますが、今回紀ノ国屋が目白駅の駅ソト、つまり駅の敷地内だけど改札外に出店したというのは、なかなかのエポックだと思います。
最終列車から始発までは店舗として駅ナカは利用できないことになりますので、今後のニーズによっては24時間営業にもすぐに対応が可能です。
コストとAI精度
無人店舗内には、多くのセンサー、とりわけ100台にものぼるカメラが設置され、逐次処理を行い、販売業務を行います。
1台でもコストかかるのに、相当な台数✕AI処理を行うこと、さらに店舗の什器類も人が行うものより相当に高価な、無人店舗仕様のものでしょうから、今はコストの方がきっと高いことでしょう。
多くを自動化できるということで、人件費が下げられることは確かです。あとはニューノーマルの市場がどうシフトしていくかによって、形を変えていくことになるでしょう。
もちろん既に飽和状態になっているコンビニチェーンでの切り札としても期待されますので、日本や世界での導入が進んでくると、小売市場もガラリと様変わりするかもしれません。
さらにこの方式で実は期待されるのが、顧客管理です。
AIでつぶさに入店者の行動をデータ化できることから、マーケティングや販売管理、ひいては顧客管理も個人単位で可能になります。
信用スコアが重要視される中国の例などを見ても、この手の身近なところからのデジタル化の流れは、人の購買データが持つ価値を、次世代につないでいくための必須システムなのではないかと思います。
システムコストなど解決するべき問題は多いと思いますが、まずはやってみるというチャレンジ精神が大事ですよね。
この出店を支えるのはJR東日本スタートアップ社とサインポスト社の合弁会社のタッチトゥーゴー社ですが、これからの展開も楽しみです。日本が
新しもの好きにも絶好のスポット
実は約2年前の2018年秋に、JR赤羽駅ホーム上で実証実験店舗ができたということで、お試し訪問してきた様子を少し紹介します。
JRの駅構内、ホーム上ということで、まずは交通系ICカードが鍵代わりということでした。当時はまだ多数の同時入場はやめておいてくださいね、という感じだったですかね。
新幹線ホームの弁当売店のような感じの店内レイアウトですが、人はもちろんいません。
一筆書き構造になっていて、最後のゲートで決済をするようになっていました。
棚のセンサー、天井のセンサー、センサーだらけの店内ですが、意外と圧迫感とかは無かったですね。
トライアル店舗なので実際は買えないのかと思ってましたがちゃんと買えました。って当たり前ですが、それが嬉しい段階でしたね。
さすが紀伊国屋とあってお高めの商品が多かったです。もちろんきっちり美味しかったんですが、気軽にササッとコンビニ感覚となるまでに仕上がるにはちょっとかかるかもしれません。
JRのような一般顧客との接点が膨大な大企業とスタートアップがタッグを組むということで、新領域分野がどんどん進んでいくことを楽しみにしています。