オンライン授業から見えたこと
最下位
OECDによるまとめで、日本の教育ではデジタル機器の利用が相当な下位とのことです。
2018年の調査では、授業中のデジタル機器、つまりICT関連の機器の利用時間について、日本はなんと最下位だったとのこと。
どれだけICT音痴なのか!?と嘆いていてもしょうがないんですが、この順位を聞くからにはいかに日本ではICTツールが持つ便利さや優位性が広く認識されていないかということでしょう。
デジタル教材
自粛要請の解除により、この6月から小学校などの授業が再開しましたが、それまでの長い間は自宅での自習を中心とした学習をしなければなりませんでした。
教師がまず考えたことは、ドリルやプリントといった紙の補講教材を作成して、どうにかして届けるみたいなすごくアナログなことだったようです。
一部の先進教育を行っていた学校では、パッドやPCを使ったオンライン授業や教材の制作を進めたのですが、なんと日本全体で5%くらいの普及率だったとか。これじゃ話になりませんね。
オンライン授業やるために、回線とPCをまず揃えなければみたいな議論になっているようで、先進各国に大きく水を空けられてしまっていると言えるでしょう。
デジタル教材の良いところはたくさんあります。まずは今回の感染予防のため、物理集合を回避するためのオンライン授業を他国ではいち早く実現した所も多かった模様です。アメリカや中国に例がよく紹介されています。
一方的に教え込むような内容の授業では、一旦良質な授業内容を動画を作成しておけば、あとはそれを受講するための権限を大量コピー発行するだけで授業として成立し、教師側の教えるための負担は激減します。動画と音声の訴求力は絶大で、紙製の教材はもう使えなくなったと、ICT教育に慣れた人々は口を揃えています。
良い教材を自由に使えるようにするなど、著作権フリーで使える法律も整備が必要だと思います。
多種類のリッチコンテンツを使えば理解度のアップが期待でき、個人の理解度に合わせての学習管理も容易になります。
リアルで学校に集う時には、心配事などの心のケアに重点を置き、ホームルームを行うことにすれば良いですね。今は分散登校して3密を避けるなどの工夫が必要だそうですが。
そもそもなぜICT化が進んでいないのか。国レベルで必要だと認めるトップが不在なんじゃないでしょうか。
この話題ではPCとかPADなどの機器の話が出やすいですが、そもそもこれらを活用していない、できない、教育されてきていない人々が仕組みを作る側だからなんだと思います。まずは政府は、教師を支えるためのインフラと教育の整備に相当力を入れないと、各国に置いていかれている状況を打開できませんね。
やってみるための環境を
この世界は、触れてみないと、やってみないとわからないジャンルだと思いますので、リアルな体験をデジタル教材に仕上げていくための、教師の教育急いで進めることが必要だと思います。
新しいやりかたで新しい価値を創れるようになっていくと、それにつれてオンラインですべて済むわけでないのは感覚的にわかってきます。
オフラインで実際に人が集うことの価値がどれだけ高いか、あらためて大きな喜びとなって再認識されることでしょう。