【デジタル化の宿命】東証終日ダウン
東京証券取引所が終日停止と聞いてたまげました。投資家の中には一大事となった人も多いと思いますが、国家的なインパクトが有ったと想像します。
遅れたデジタル化で一気に挽回しようとしている矢先の10月初日から、ちょっと心配なニュースです。
立会というアナログ方式だった
株式売買のシステム化は以外と新しく、1999年になってやっとすべての日本株取引がシステム化されました。
それまでは立会場と呼ばれる会場で、証券会社の場立ちと呼ばれる社員が身振り手振りで売買取引を行っていましたが、徐々に合理化・省力化の名のもとでシステム化が進んでいったようです。
今となっては、よくまぁアナログで取引が成り立ってたなと思いますが、人間が元気であって複数居る以上システムトラブルは起こりにくいでしょう。東京の大雪で取引が一日止まったことがあるそうですが。
前にもトラブルを起こし改修をしたことが記憶に残る東証のシステムですが、名古屋・福岡・札幌ともリンクしていたんですね、知りませんでした。
一方大阪の取引所は別系統ということで問題なく取引ができていたというのは、ある意味国家レベルではリスク分散できていたという感じもします。
大別して2種類のシステム
株の取引には取引そのものを決済するシステムと、情報を提供するシステムがあり、今回のトラブルは後者の情報に関わる部分のようです。
そりゃ情報見ながら売買するわけで、そこが機能しなかったら行動に移れない、なので全停止ということなんだとは想像します。
でも2重3重のフェールセーフで故障やバグを想定しているシステムであろうはずが、やはり現実世界ではダウンしてしまうことが、また証明されてしまったわけですね。
これってデジタル化の宿命なのかもしれません。ハードもソフトも作るのは人間なので、経時劣化や人為的ミスなどもついて回りますし。
今後も複雑化継続
すでに株式取引は、世界市場とのリンクや、日本国内の無数のルールが走っている超複雑状態です。
そこに複数システムや複数市場の事情が重なり、ちょっとやそっとでは異常事態に対応できなくなってるんじゃないかと想像させる一件でした。
また、我々一般人には真の原因がなんだったのか、いまひとつ不可解な感じですね。正確につかんだところで専門分野の出来事とは思いますが。中にはタイミング悪かったじゃ済ませられない人なども、確率論で居ると思います。
継続正常稼働は保証されてないという前提で投資しなさいと言われるのも、なんだかなーというところですし。
空気のように当然な、株式市場のシステム正常稼働。明日はちゃんと開くでしょうか。。。。