交通機関の経営が心配
通勤や外出・旅行を控えるパターンになってから、公共交通の一利用者として心配になることがいくつか出てきました。
まずはいつもガラガラなのに通常運行を続けている、都心の鉄道路線のことです。
公共交通の減便対応は
たまに通勤時間帯に出社するときにも、通勤電車も以前のような混雑ではなく混雑していません。これは当然利用者減で、本数そのままということだからだと思います。
でも鉄道やバスを経営している側から見れば減収となることは間違いないので、即経営を圧迫することになると思います。
先日もJR東日本の決算で四半期決算では過去最大の赤字、JR東海は東海道新幹線が8割以上の利用減で初の四半期赤字に転落したと報道されました。
勤めている会社でもニューノーマルの一環として、通勤定期券を近々解約する方向で話を進めていますし、おそらく多くの会社が大幅な経費削減策でこれを実行することでしょう。
そもそも移動しなくていいと気がついて実行した企業などは、その分おもにIT投資にシフトしている最中ではないでしょうか。
鉄道路線の多くが利用者減なのに減便をしない理由としては、乗車率アップによる感染の拡大を言われるからなのかとも考えられます。
それでも大阪の地下鉄など、一部では土日の減便などを行っているようですが、便数を少しだけ減らして、利用者は8割程度も減少してしまったなど、まるで今までの平時の状況とはかけ離れた状態です。
これからの公共交通各社の対応は
今日梅雨明けした東京とその近郊では、臨時列車の運休などを除き、ほぼ通常通りの運行となっている模様ですが、コロナが収まったと仮定しても、働き方の改革や人の行動パターンの変化は進んでおり、元には戻らない事を前提としてデザインしたほうがいいと思います。
なにやら通勤電車も2020.3.14から、有楽町線・副都心線が増発されていますが、利便性向上しても利用者が全然伸びてないのではないかと心配になります。
航空各社の大幅減便では、国際便で9割減便など、状況に合わせた対応が採られていると見えるんですが、都市圏の鉄道・バスなども、産業界の動きに柔軟に合わせて、減便や分散をすると良いのではないかと思えます。
公共交通も含めて経済維持活性化へ
コロナの文字が報道されるようになって飛び込んできて印象に残ったのは、北海道の観光バス会社の精算と社員の解雇でした。
観光バスに限らず地方の交通各社は、少子高齢化と都市圏への人口流出による需要減、さらにクルマへの移動手段のシフトなどで経営が成り立たなくなっているところがそもそも多いと聞きます。赤字埋め合わせのために公的補助金も出ている場合も有りますが、今の事態では焼け石に水でしょう。
技術面ではAIによる自動運転なども組み込んだMaaSが一般化すれば、いろんな問題が解決などと言われてますが、そのへんも全部飲み込む形でコロナが引き金となった生き方改革に合わせたソリューションが求められる時になったんだと感じています。
ビジネス利用で交通各社はもっているとも聞くところですが、今後は企業・経済活動のためには移動を極限まで省略し、人々の生きる楽しみのためには気軽に安価に移動できる世界を創っていけるよう、政治的に仕組みを整えてもらいたいところです。
個人的には、デジタルデータに裏打ちされた、大幅な規制緩和がいいのではないかと思ってます。
まずは地方で制度を区切るなどして、Uberタクシーのようなサービスの一般への開放や、Airbnbのようなニーズマッチングサービスを拡大して付加価値付け合戦をやって人の流れを呼び込み、土地土地にフィットした面白い経済モデルが生まれていくのではないかと思ってるんですが、どうでしょうか。