【定期券の未来】やはりMaaS?
以前通勤定期券の話を少々書きましたが、まだ具体的に定期券巻き上げの通達は会社から来てません。会社の大部分の社員にまだ通勤・出社の必要がある状態のためです。
身近なところでも、ICTの発達スピードに合っているところと遅れているところが目立ち始めたと感じます。
通勤と定期券って
日本、特に都市部、特に関東圏では鉄道に依存した生活が前提になっている人も多いと思います。住居選びでも、駅から何分という尺度がかなり重要視されますね。
これは、そもそも都市中心部にある会社のオフィスに毎日通わなければならないという、ある種の常識が大前提になっているからですね。
出社して決まった時間帯にオフィスに居れば、とりあえず勤務時間に仕事したこととして認められるシステムです。仕事してなくても、とりあえずは給料が出るシステムでもあります。なので必死に定時に出社するためにラッシュの満員通勤電車になってしまうということです。
この常識は一旦忘れる、いやもしかしたらもう崩れ去ったかも知れない今、真っ先に通勤定期券支給は不要とみなされ、その分を在宅勤務のためのコストをカバーするなどの施策を採る会社も増えています。
そして社員のミッション・能力・効率に基づいて勤務や雇用システムが変わっていく方向に、じわじわと舵が切られていきます。
社会ごと新スタイルにシフト
この状況で進んでいく社員の評価方法や雇用形態の見直しで、通勤してまでオフィスに行くとか、実際に会わないと話が進められないという場面が激減していくことは、間違い無いと思います。
最近の私の業務周りでも、会社往復に要していた時間を、まるまる使って作業を進められるということがわかってしまったので、それに合わせて周囲も業務スタイルが芋づる式に変わってきています。
え?こんな軽い内容の打ち合わせにわざわざ集まるんですか?みたいな感情にもなることがあり、移動は電話と同様、人の時間を奪うものとして最小化できるノリの人と仕事する感じになってきています。
その代わり早く作業は終わるので、早めにプライベートな付き合いのための外出ができるのも確か。その場合には定期券とは違うルートだったりすることも多いわけで、ほぼ意味無し状態ですかね。
MaaSは進めざるを得ない感じでは?
私のようなしがないサラリーマンの行動パターンですら、この半年くらいの短期間で大幅シフトしてしまったので、都市全体では交通インフラの経営を脅かす事態に違い有りません。
設備が巨大な鉄道各社のインフラや、その周辺の移動に関連する交通各社の裾野は相当広いわけですが、今回のコロナ禍のような急激な社会経済活動の変化は、今後もきっと起こるでしょう。
であれば、移動を前提とするサービス全体をひとまとめにしたようなMaaSのサブスクあたりが提供されれば、各社のリスクが補完しあえるんじゃないですかね。誰か先陣きってやってもらえればぜひ会員になりたいところですけどねぇ。
例えば月額数万円のサブスク乗車券を個人に紐づけて設定し、提携している電車バスタクシー会社の乗り物に乗り放題として、交通各社は利用された分だけ取り分が後で決まるような分配システムにすれば、三方良しとならないですかね。
すでにJRや小田急、トヨタなどもMaaS構想を推進しているようですね。もうちょっと都市から郊外・地方に分散した、余裕をもった生活ができる移動ソリューションが待ち望まれます。
自動運転タクシーが全国にはびこるようになると、ラストワンマイルの解決と共に、ある意味ゴールではないかと個人的には思ってるんですが。