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文字書くには万年筆

生活

漢字の手書きとキーボード

ここのところ、すっかり筆記用具から縁遠くなってしまいました。

PCのキーボードに向き合うこと数十年、ケータイからスマホになり、Padも出てきて文字を手で書くという機会が激減したわけですが、ちょうどその変わり目を経験してきたという感じがしています。

小学生のときには書道教室に通ったことが有りますが、その原体験から文字を書くことが好きになりました。

思えば学校でいわゆる「勉強」をしているときには、なにかしら筆記用具を持っていることが多いですよね。

文字自体の勉強もあれば、それをつかって知識を身に着けていくのには、先生の授業を聞きながら、手でノートにメモをしていく。

このスタイルで長年過ごすもんだから、書くと覚えるとよく言いますが、なんか一連の記憶動作の中に、手で書くという動作が完全に組み込まれているということなんでしょうかね。

体育とか家庭科とかの手に職な感じの分野は、技として体で覚えるという場面も多い教科ですから、座学分野も手で文字を書くという情報変換を通して、体で覚えてる考えればいいのかもしれません。

ただ最近は、会議のメモをとるのも、連絡をするのも、申請書やレポートを書くのも、そしてこういうネットに書いていくのもほとんどがキーボードでの入力を使っています。

この3ヶ月で文字を書いたのは、紙で申請をしなければならないふるさと納税の書類を1枚書いただけで、それ以外は記憶にありません。まさかこういう時代になるとは想像してなかったわけですが、この外出自粛のテレワークでますます真のペーパーレス化が進んでいくことでしょうから、機会は減っていくでしょう。

手で文字を書かなくなって真っ先に感じるようになったのは、難しい漢字がスラスラと書けない場合が多くなったこと。読めるんだけど書けない。辞書で調べるのではなく、PCに打ち込んで変換して調べるという方法で皆さんしのいでませんかね?

 

漢字の教育

せっかくいっぱい漢字を習ったのに、書けないって、なんか超もったいないような気もしますが、画数多くて書くのに時間がかかるのはキーボードで打つことによって大幅に節約できるからか、みなこちらにシフトしてしまいましたね。

未来のどこかで国語の教育内容自体が変わったりして。漢字はキーボードで打って誤変換の無いように正しく覚えましょう、とか。

それが進むと、全部表音文字のひらがなでいいじゃん、漢字いらないじゃん、とか、アルファベットにしちゃえとか、ハングルみたいに合理的な文字をこれから発明するとか、いっそ全部そもそも英語にしちゃう?とかの可能性あるんじゃないですかね?

膨大な時間を費やして漢字の書き取りを勉強している時間をつかって、世界のトレンドを作っていけるような分野や人材を育てる時間に充てていく方が良いのかもしれません。日本語や漢字の専門家はその道を極めていって、日本語使う人にあまねく使い方を伝授してもらえばいいと思います。

よく外国籍の同僚とかに訊かれました。どうして小中学校の9年もかけて2000字以上も異なる漢字を覚えなければならないの?と。英語の方が大事じゃない?とか。

 

誤変換という新しい障壁

その影響なんでしょうか、年齢に限らず文章の誤変換がやたらと多い文化になってしまったと感じます。

前から誤変換、誤字系ネタは好きで、誤字等の館はよく見てました。愉快な誤変換もいいですよね。結構腹抱えて笑えるレベルのものも多いですよ。

この手の傑作を、結構ビジネスの真面目な場面で、そして大勢に配っちゃった文書の肝心な部分でやらかしちゃったのに遭遇したこともあります。その時はもう笑いをこらえるのに必死でしたね。

 

文字書くにはやっぱり万年筆

ともあれ、日本人に限らず、文字を書く場面が残っているわけでもありまして、私の場合は、指定されている時以外は、ボールペンやシャーペンは使いません。ほぼ万年筆一択です。

小学生の時になにかの時にプレゼントとしてよく万年筆をもらい、気に入って使ってたのが原体験になったんでしょうか。筆圧をそれほどかけなくてもサラサラと書けるのが良いんです。それ以外だと手が痛くなるし、筆圧でペンだこできるし。

欠点はインク切れやインク漏れ、メンテ不足によるカスレなどですが、これをもってしても万年筆を使い続けてます。

楽譜記述用の万年筆は便利だったんですが、どっかに無くしました。

というわけで、私がずっと引き続き使ってる2機種を紹介。

万年筆

愛用万年筆たち。ペチットワンとLAMY

 

1つ目はパイロット万年筆のペチットワン。なんと定価1本200円くらい。 →アマゾンの販売例

なかなか一本売りを手に入れにくいのですが、8色セットでも2000円しないって、安い。

なんでこれを長年愛用しているかというと、単純に書きやすい、持ち歩きやすいからです。

中高生がお絵かき的に使うことを想定しているんじゃないかと思いますが、プラスチックの本体はお世辞にも高級感は無いものの、書きやすいんです。

残念ながら引っ掛けるところが折れやすいんですが(画像では、一本折れてる)、大量に書くわけでないのでペン先ぜんぜんヘタらないのはgoodです。

ちょっとパイロット社のサイトを見てみたら、どうやら万年筆タイプの「サインペン」扱いだそうですけど、書き味は万年筆そのものとして満足です。

替えインクは容量小さめですが、3個100円。これまた安い。

2つ目は上の画像の中の一番長いもので、LAMYのサファリ →アマゾン販売例

4000円位で買ったと思いますが、色違いで太さ違いをあと2本持っています。これまた書きやすいので疲れにくい。たまにジャブジャブ洗って使ってます。

ちなみに職場で万年筆を使っているのは、なぜかごく少数派のようです。やっぱり不便と感じる人が多いんでしょうか。

でも、世には万年筆のコアなファンが多く、デコったり染めたりする人も居ると聞きました。

もはや筆記用具というより、書く機能付きの趣味の品という位置づけになっていくのでしょうか。