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もっと知られててもいいと思うメニュー【カムジャタン】

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例年通っている韓国への食旅行、1年以上あいてしまってますがまぁ仕方ないです。作るのも良いんですが、やっぱりプロの作品が食べたい。

と、諦めきれないのでたまに東京の韓国料理屋さんにランチに行ったりしますが、やっぱり韓国料理の醍醐味は数人で囲む鍋ですよね。

ということで、昔を(勝手に)懐かしみながら、もっと日本で広まってくれればいいのになメニューのひとつ、カムジャタンを紹介します。

 

カムジャタン=じゃがいもスープではない?

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韓国・朝鮮料理というと、日本ではどうしても焼き肉のイメージが強いと思いますが、このカムジャタンをイメージする人はまだ少ないのでは無いでしょうか。

カムジャタンは、日本でも専門店ができてきたくらい、本格的な味を楽しめるようになってきました。

直訳すると カムジャ(감자 gamja)=じゃがいも で、タン(탕 tang)はスープですが、カムジャタン(감자탕 gamjatang)と言うと上の画像のような鍋料理のことを指します。

イモ?似ても似つかぬ何か別のモンが乗っかっていて、赤くて激辛そう、、、とも思えますが、実にまろやかな健康メニューなんです。

この中にはもちろん大きめに切ったじゃがいも数個が入っているんですが、メインの材料は豚の背骨です。焼き肉にされたであろう肉が付いていた背骨がゴロンゴロン入っています。もちろん全部肉が削ぎ落とされてるわけではなくちょっと(しばしばたくさん)残ってるので、それをあらかじめホロホロになるまで煮込んだものを具として入れています。

そこに、それぞれの店の自慢のダシを加え、ネギやエゴマの葉、きのこやもやしなどが入るときも有りますが、絶対に味を構成する要素として外せないのはえごまの身を細かくした粉です。ともかくレシピが超絶謎で手間がかかる韓国料理は、店の個性が出ますよね。

上の画像では、鍋の上にふりかかっている砂のようなものは、実はエゴマなんです。日本のすりゴマだとおそらくズーンと重くなってしまうとも思えますが、エゴマだと軽〜くまろやかな感じに仕上がり、これだけでヘルシー感が高まります。

他の多くの韓国鍋料理のお店でもそうであるように、鍋を出してきてくれたときには半調理状態で、コンロの火を付けてしばらく煮えた所で火を小さく付けたまま皆で鍋をつつくうちに仕上がっていくというパターンです。

 

カムジャタン、名前変えたほうが良い?

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なぜかこのメニュー、しばらく食べないとなぜか体が欲するメニューの一つなんじゃないでしょうか。言ってみれば鍋の肉料理になりますが、ライト感とミネラルバランスっていうんでしょうか、体に染み込む系の感覚なのです。

もともと現地でも歴史あるメニューとのことで、1500年くらい前から存在していると言われています。ビビンバで有名なチョンジュ(全州)もある全羅道が発祥だそうですが、今では韓国のどこに行っても専門店がたくさんあるほどに全国的メニューになっています。

メニュー名についていつも思うのですが、じゃがいも鍋ではなく、エゴマ鍋とか、ホロホロポークベジ鍋とか、なんかヘルシーマイルド感があるネーミングだったら、日本でもっと認知されるんじゃないかななどと思っています。

 

ということで、今まで徘徊して食べてきた中からいくつか絵を紹介します。

 

これぞ典型的と言えそうなパターンのカムジャタンです。

 

 

お店によってパンチャン(おかず)の種類が大きく変わりますが、キムチ類も青唐辛子もじゃんじゃん出してくれます。

 

エゴマの香りが漂います。

 

終盤になってくると、スープが究極の旨さになってきます。

 

ものすごい量の肉が入っているように見えますが、骨が結構な割合なので、こんなに食べて満腹でもヘルシー感アリです。

 

ホントにお店によって、見た目も味もちょっとづつ工夫されている点が違っていて飽きません。

 

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多くの店では、大と中の2サイズでメニュー設定しているところが多いのですが、大だと4人で十分過ぎということが多いですね。

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この盛り付け↓は、今まで観た中でもトップクラスの見栄えです!

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最後に残ったスープでポックンパップ(韓国式雑炊とチャーハンの中間的なもの)にするのが、いつも楽しみすぎ。

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カムジャタンなのに、またも知られないメニュー名「ヘジャングク」

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カムジャタンは皆で囲む鍋料理メニューという位置付けですから、ちょっとランチにとか、ボッチディナーにというわけにはいきません。

でも、カムジャタン専門店などでは、お一人様メニューとして、ヘジャングク(해장국 haejangguk 解腸または解醒グク)として出してくれます。

そりゃ酔い醒ましにスープメニューは最高だわいということで、ヘジャングクにも結構な種類が有るのですが、これも日本ではほとんど知られてないですね。

このカムジャタンのミニ版はピョダグィヘジャングク(뼈다귀해장국 byeodagwi haejanggug ッピョダグィヘジャングッ)と呼ばれます。一人用ドンブリのトゥッペギ(こんなの)に入って出てきます。一人旅行のときなどにはこれにホントにお世話になります。

 

一人もお客が入ってない昼下がり、ダメ元で入った24時間営業のお店に飛び込みで入ったら、大アタリだった時の絵です。これで900円位。ウマすぎ&食べきれない量でした。

 


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このホロホロ肉がホント、たまりません。

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ぜひ皆さんもお近くで、メニュー指定でググっててみてください。

 

私がたまに行くお店を一つご紹介。

新宿にある黒豚というお店です。新大久保からも近いですよ。

代表的なメニューはだいたい出してくれる感じです。焼き肉も良いんですが、もちろん一番のお気に入りは↑です。