PALOji*Walker ONCE-IN-A-LIFETIME

【世間との分断の恐怖】日本古来の会社あるある

働き方

情報システムと聞いて、もしかしてネガティブイメージを持つ人いませんか?

社内システムをどうにかする役目の人たちです。どうもこのところ困ったものなんです。

 

会社が孤立?

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もうこれは今に始まったことではないのですが、失われた30年という言葉に符合するように、今勤めてる会社のネット環境は外界の仕組みや常識から情報システムと言う名の隔離施設内に展開していると感じています。

これ、何言ってるかさっぱりわからないかもしれませんが、当社で各自に貸与されているPCが、どうやってインターネットとわたりあっていくかという事を考える上で大きい事態なのです。

一番の問題は、社内の運営に使われている情報システム、いわゆるイントラネットの情報を外部に流出させない事を大前提にしているため、社内に出勤してきてそのネットワークで外界のサービスを利用すると、軒並みブロックされること。どっかの国で聞いたこと有るような状況です。

最近の最大の問題はYouTubeの閲覧すらできないということです。ブランド情報の発信も考えなければならない中で、動画も閲覧できないような業務環境で、調べて考えて制作して発信するなどということが息をするようにできる風土が育つわけが有りません。

同様な環境に置かれている方が日本では無数に居るんじゃないかと想像します。システム管理者側の大義名分としては情報漏洩防止ですが、裏では社員の業務外利用=遊びでの禁止をしたいということです。管理型思考の大きな弊害ですね。

ともあれこんな環境では、DXを進めなければならない道具も無ければ、隔離されていることを認識する機会すらない社員ばかりになってしまいました。

 

世界は先に進んでしまった

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会社から貸与されているものはPCに加えケータイ(スマホ)もあります。両者とも厳格な管理ソフトを抜かり無くインストールした後に社員に供給されます。

これらをマーケティング関連社員の間や、デジタルネイティブ世代の社員の間では、体のいい首輪と呼ぶときもあります。会社が決めたアプリ以外は基本使用禁止で、試しにやってみても強制的にストップするものがいくつも登録されています。

こういう考え方での運用は、DX時代に求められる事業の姿や人材像からかけ離れており、足かせにはなってもものの役にも立ちません。錆びた包丁で刺し身を切るみたいなもんですね。一応切れますが?みたいな。

低性能のPCは無いよりマシを下回り「無いほうがマシ」と、もはや格言になっていて、動画を使った商談やプレゼンテーションや、ネット上の情報調査をヘビーに展開したりする場合は、皆自宅に帰って自分のPCと光回線で作業したほうが良いというのがいまや社内では常識になってしまっています。

情報システムの専門部隊の大勢居る現場スタッフたちはITの専門家みたいなものですから、実際のところはわかっています。BYOD(個人所有のデバイスをうまく業務に使うやり方)を導入する手もあります。しかし経営は今の社内IT運用実態を知りません、というか誰もわかりません。なにせ隔離されているんですからね。話をしてもどうも噛み合わないんです。

企業の情報システムのトップ(CIO)には、DXにふさわしい世の潮流をよく知ってて即動ける役員をアサインしないと、ここ数年で会社の明暗が決まるんじゃないかと思える危機的状況というのが私の肌感覚です。

 

ふざけた遊びの人たち

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どうも古来から長く続く日本のものづくり会社文化で育った社員から観たら、デジタルツールを使ってインターネットを泳ぎ、勤務時間中に会社のオフィスで動画を観てたりすると、仕事もせずふざけた遊びに興じていると見えているのかもしれません。

会議室もこのごろ例によって満室ですから、自席でイヤホンしてPC叩いてると、音楽聞いて電話も取らない怠惰な社員と見られてることでしょう。会議やウェビナーに参加してるだけなんですけどね。フリーアクセスの席にでもなったらまだマシなんでしょうかね。そう、この期に及んでもまだ自分の席と固定電話があるんですよ笑。

こんな状態ですから、非常事態宣言下でも通勤し、貴重な昼間の時間も通勤とオフィスでの思考停止の作業時間に潰さなければならないのです。通勤途中の時間だけが仕事も勉強も集中して進められる時間帯でして、長距離通勤には感謝です。

働いてる人にも2パターン有ると思うんです。隔絶を知ってて会社では黙ってる人と、ほんとに知らないで何が隔絶されてるのかわからない人と。で現実は後者のひとがほとんどです。そういう社風と育成方法だったので。ですのであえて私は黙らないことを選んでます。

最近は電話を廃止せよとか、小さな防音ブースをつくれとか、ビジネスチャットツールで情報共有せよとか、なんとかまだ理解してもらえそうなことから始めている次第です。

ホントは市場開発とそれを支えていく人材育成を進めたいところなんですが。DXなしにマーケティングもニューノーマルにふさわしい新事業も生まれないことは確かだと思います。これからも葛藤は続く・・・。