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心と経済を結ぶヒント【プロセスエコノミー】

社会 経済

もうコロナ飽きたと、身近な周囲からいつも二言目に言われることにも飽きてきてしまったこの頃です。

 

プロセスエコノミーと出会う

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聞いてもさっぱりピンと来なかったのは、クリエーターが作った作品は無料で、それを作る過程は有料という考え方が今後伸びていくのではないかと最近聞いたことです。

私も昔、趣味で工作したり音楽作ったりしてたことがあり、作品というものへの思い入れの心情はなんとなくわかります。

趣味ではなくプロのアーティストが制作した作品は、もちろん人が共感や感動をもって接してくれるためのものですが、それが売れていかないことにはクリエーターも食べていけません。

なのに制作した作品が無料とはどういうことか??と、ハテナが付いたのです。

 

クオリティが高すぎるのも一因

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ということでちょっとググってみたところ、この考えはけんすうさんが発案されたと書かれています。なるほどー、すごい。

プロセスエコノミーが新しい考えだとすると、古いというか世の中でいま当たり前の経済活動はアウトプットエコノミーとされています。

クリエーターが制作したもの、今で言う、普通に作品を販売することをアウトプットエコノミーと言うこと自体も新鮮です。

そう言えば今まで身の回りに起きていたことで、この考えに当てはまるものは結構有るんじゃないでしょうか。

その昔、吹奏楽をやってたんですが、その頃はまだ手持ちの録音・再生装置が今ほどの品質に達していなかった時代でした。他校やプロの演奏は、リアルの演奏を聴きに行くなどして高音質で聴くしか無く、貴重なチャンスだったんです。もちろん繰り返し高音質で聞き返すことはできなかったんです。それがまぁ、アマチュアの宿命だし限界だった的な雰囲気でした。

それが今の時代ではスマホ1つで十分な高音質といえるレベルで演奏のチェックできるし、通信を使ってリアルタイムにシェアできるとあって、演奏者のレベルがアマチュアとは言えめちゃくちゃ上がりました。

こうなってくると、プロの世界の音楽作品も、書籍も映画も、高品質当たり前になったというのは、確かに感じます。差別化しにくくなったんですよね。

00:00 Studio(フォーゼロスタジオ)というサイトがけんすうさんの会社(アル株式会社)で開設されているのですが、これがまぁ相当に新しく、マニアックで面白いサイトだと思います。

製作者が黙々と作業している様子をライブ発信するプラットフォームなんですが、これがまぁ作品作ってたり、プログラムコーディングしてたりホントにリアルです。グチりながらとか雑談しながらとか、中には無音で作業を見せるだけという人も意外と面白い。ひょっとしてある種の覗き見的な?

ついつい見入ってしまうのでキリの良いところでやめるのが難しいのは、他の動画サイトとも似てますね。

 

応援するプロセスを買う

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人が感動したり助け合ったり、争いつつ結果良いものができたりと、人の数だけ個性があるのでなかなか世の中複雑です。でもこうなってくると、作る過程で共感した人の作品を応援しようという心情になっちゃうわけですね。

そう言えば、えんとつ町のプペルができるまで展に行ってきました。東京・仙台・福岡では2021年2月3日まで開催されてます。

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これぞまさにプロセスエコノミーそのものって感じで、出来上がった映画を見るんではなくて、500円払って制作工程の展示を見ようっていうんですから、なかなかない体験かなと思ってフラッといってみたんです。

いやはや、なんともはや、展示に入り込んでしまいましたね。展示はそんなに広大なスペースではないんですが、1時間位は見入っちゃいましたかね。ま、映画館で2回見てから行ったのも、長居した理由かもしれませんが。

興味本位といえばそれまでですが、なにか作者や製作者を応援したいという気持ちが少しでもあれば、それに課金されることには抵抗が無くなるのも自然かと思います。共感を通り越して、こうパッションと言うか想いと言うか、なんかしたい感じっていうんですかね。昨日書いたクラファンともちょっと共通点あるかと。

人が表現したいものを作った作品、それを見るだけでなくプロセスを応援するということ、これらを紡ぎ合わせていくこと自体がコミュニティを作るということで、これからの社会でずっと続けていくことができる考え方かもと思えた一日でした。