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マナーはどうして過剰になりやすい?

働き方 社会

今日、台風の遠い影響で、東京でも時々豪雨降る中、ひさびさに会社のオフィスに出て来ました。

たまのリアル顔合わせという意味合いの強いミーティング出席と、紙とハンコの事務をこなすための出社ということでトホホ感満載なのと、超蒸し暑かったこともあって、通勤行為というものがなんか普段の3倍キツかったですね。

そんな心境の中、もしかしてマナーというものがそうさせているの?と思えるようなことが社内でいくつも有ると思い出しています。

 

お辞儀はんこって都市伝説ですか?

紙とハンコ
日本で数十年にわたって時間が止まっている紙とハンコの文化は、新型コロナが引き金となってデジタル化を進める企業も増えています。

当方でも書類のデジタル化を進めるシステムを検討する会話をしている中で、おじぎはんこという単語が出てきてナニソレ?となったのです。
請求書・見積書などでは複数のハンコが押されて、役職が上の社員の押印に向かって部下・担当がお辞儀しているように斜めに押すというもの。

これって冗談で、都市伝説ですよね?

もし実在するのであれば、そうしてないことを「失礼ととる」人が居て、その人の怒りを買わないようにしないと商談が成立しないとかですかね?

もしそうだとして、失礼とならないようにみんながそうしている(であろうと言われている)よう、お辞儀はんこにしなければならないとするマナーがどこぞに発生する、ということなんでしょうかね。とほほです。

これって時代劇では通用したかもしれないけど、今回のデジタル化で抹殺(笑)でしょう。

 

オンライン会議の上座、ってマジですか?


パンデミックが宣言された頃に随分と勢力を伸ばしたオンライン会議アプリのZoom。快適かつ信頼性高いので私も良く利用するようになりましたが、最近のアップデートで上座の設定ができるようなったとのこと。これは冗談じゃなく、全参加者の画像表示の固定機能なんだそうですが、日本の要望で実装したんでしょうかね。

これはセミナーとかで講師がどこかに固定とかの用途ならわかりやすくなって良いんですが、お客さんを上座にとか、肩書順にきっちり並べないと失礼にあたるぞとか言う人がはびこる元凶にもなり得ますねぇ。

王室とか皇族ならまだしも、リアルなビジネスでも席次を異常なまでに気にする人が日本には多いと感じます。名刺を渡すタイミングとか順番とかも気にする日本人と、連絡先くらいにしか考えてない国の人との違いは大きいですね。

ともかく、Zoomのこの機能が実装されたのを良いことに、無用な命令を下す上司とかが生まれないことを祈るばかりです。

マナーや常識だと思ってたことが、他国や地方によっては真逆だったりすることも有るんですが、自分の知っているマナーにこだわる人は、他のところのマナーを知らなかったりしますね。

私が経験した真逆、つまり良かれと思って気遣ったマナーが逆効果だった例ですが、当時は真面目にやったつもりだったんです。

  • アメリカ人と握手した時に、握手しながら日本式にお辞儀をした=目を見なかったのでいやがってる?と思われた。
  • 同様にアメリカ人と右手で握手する時、韓国式に左手を自分の手に添えて両手で丁寧さを出した→超不思議がられた。たぶんふざけたんだろうと思われた。
  • がんばって韓国語で自部署の部長が不在なことを電話で伝えたら、部長に様がついてないと後から指摘された。

全部日本の常識は世界の非常識でした。靴はいたまま畳に上がるというくらいのインパクトかも(笑)

 

なぜ過剰なマナーはダメか


人前ではマナー違反の無いように振る舞いましょう、というフレーズは、ホントに常に聞いてきたという感覚です。
でもいろいろ書いたとほほのケースに共通していることは、マナーという大義名分で他人の人生の時間を奪うということにつながっているからです。

気を使うくらいなら良いですが、一方的に誰かが気持ち良くなるだけのために、その場全体の益にならないような程度にまで時間を奪っていることに気が付かない人多しです。結果として人の行動を制限してしまっている文化が当たり前みたいになってるのは、社会の損失だとも思えますねぇ。

時代と共にその判断基準や常識は変わってきますが、ともかく人に与えられている時間は1日24時間。今後も変わらないですから、どうせなら今風に時間を使いましょうよ。まぁ、それが難しいんだといえば、ハナシが堂々巡りなんですがねぇ。。。