【これもDX?】書籍のカタチ
大幅な遅刻なんですが、最近になって本=書籍に触れるようになりました。
もっと早くから読んでおけよって話ですが、デジタル化の流れが後押ししてくれてるのは確かですね。
そもそも書籍って
何回か最近読書に触れるようになったことについて書きましたが、これだけ身近になった理由の一つに間違いなく電子書籍があるでしょう。
雑誌のように自分の興味が掲載されている冊子は、わざわざ買ってでも読んできたわけですが、自分の知らなかった世界からさらに深堀りをしていくような興味というのは、それこそ書店に通うような習慣でも無いと深まっていかないんじゃないかと思います。
一時電子書籍が伸び悩んだ時期があったんですが、主に読むためのデバイスがお手軽じゃなかったとか、通信が貧弱だったとかの理由でした。それが通信とスマホやPadという最強の環境に書籍が載せられるようになって、10年も絶たずに劇的に急激に変化しました。
と、ここまではインターネットの発達でこうなるだろうと予測が可能だったわけで、実は仕事を通して黎明期の電子書籍のプロジェクトに片足(いや、小指の先)突っ込んだ時がありました。
その当時には私は、デジタル処理の手法や通信速度、PCやリーダーの環境や画像処理方法などの話題について、まだまだ十分でない環境が改善した時にどうなるかなどと想像を巡らせるくらいでした。
ただその活動の本質は、読書そのもの、書籍そのものの持つ広義の意義なのであって、そこがよくわかっている必要があったんですね。
それを支えていた方々はプロ中のプロでしたので、いまでも立ち上げたサービスが大会社になって続いています。
人の興味と嗜好パターン
人の数だけ好みがあると思いますが、興味の対象が紙の本に書かれているのか、デジタルの何かなのかで大きくパターンが変わります。
最近でこそデジタルで書籍を読むということが超手軽になりましたが、以前は一種のあたらしもの好きや、デジタル自体が趣味という人がこぞって利用していた印象があります。中身はともかくとして。
今の感覚では、すぐ読みたいとかずっとおいておきたくはないならデジタル、本棚を埋めたいとか記念品として扱いたい場合には紙の本を買うという感じでしょうか。
また、紙の本は読み物以外、例えば美術品としてとか付録のための本体とか贈り物にするとかということでは今後もニーズは残るかと思います。余談としては申し訳ないケースで、電話帳が家具置き台になってたりしましたが、その電話帳も見なくなりましたね。
そして、本の中に書いてあるメッセージは、いまやネットにも溢れている文字データになりますが、おおまかに何が違うかといえば、内容についてんぼ責任の大きさが違うということなんでしょう。
ともあれ、紙と電子の選択肢が増えたのは良いことですが、書籍を読むということの本質はあまり変わってないと言えそうです。
また、漫画のような絵が主体のコンテンツもあり、Kindleのような文字主体のものとの、方式上の双璧をなしているのかと思います。
今ではデジタルの利点有りすぎ
ところが最近のビジネス書などの傾向で言えることと思いますが、情報の新鮮さという意味では電子本のほうが有利なわけで、タイムリな情報やヒントが欲しいような有料情報は、電子本がベターということになりますね。
そしてそもそもですが、電子書籍を発行するのに、紙やインクがいらないだけでなく輸送も不要ですよね。書店に陳列しておくスペースも労力も要らないとなると、その分価格を下げられるということから購読者にとってはいい事ずくめです。
ただ、その分経済的スケールは製造や物流の部分について小さくなってしまうわけで、出版製造業や最近の書店の数や売上・利益の減少具合は、もはや止められないところに来ています。
それでもまだ販売金額の総量はデジタル系よりかなり多いということですから、しばらくはこの傾向は続いていって、デジタル書籍の良さに気がついた読者が増えていくでしょう。
さらに興味深いのが、出版することによる執筆者・著者の収入が、電子書籍の場合かなり多くなるとのこと。つまり出版社や印刷・物流に落ちていた利益分が、クリエイター側にシフトするようになったということなので、これは本来あるべき姿に近づいたんじゃないかとも思います。
Kindleの電子本を買うと、データを「読む権利」を買っているわけで、データそのものを買っているわけではないんだそうですので、紙の本のように読み終わったら古本として売るということも基本的にできなくなるため、その市場も縮小していくということですね。
現在進行系の書籍のデジタル化は、思いのほか生活や経済に与える影響が多そうですね。あとは、読書に変わる革命的な手法やメディアが出てきたら読書自体が無くなる時代になるかもしれません。マトリックスな世界ですかね。