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【売り場縮小】コンビニの書籍

生活 経済

利用者としては、あぁそうなんですか程度のことなんですが、コンビニの書籍売り場がパンデミックを受けて縮小だそうです。

 

身近な書籍販売チャネル

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ファミリーマートでは2020年10月から順次1万6千店のレイアウトを変更しているとのことですね。

パンデミックによる売れ筋、つまり消費の変化に対応するということなんですが、前からどうもあのコンビニに入ったすぐのところに有る、結構大きめな雑誌・書籍売り場は疑問に思っているんです。

都内の小さい店舗でも書籍の売り場ゼロというコンビニは無いと思いますが、郊外の大きめな店だとさながら本屋?と思えるほどの長さで、通り側のガラス面は全部書籍売り場というコンビニの店内レイアウトも結構見ます。

ただ私自身の生活パターンでは、コンビニで雑誌や書籍を買ったことは長年ほとんど無くて、いつも誰が買うんだろうと思ってたところです。

 

客寄せ

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雑誌を棚においておくと、言ってみれば立ち読みが生じるわけで、外から見える位置で数人が立ち読みしている様子が見えると、客寄せ効果が有るといいます。

明るい照明と人の気配につられて、用事がない人までもフラッと入店する可能性が上がるし、立ち読みついでの思いつきついで購入も期待できますね。

書籍は再販制度というけったいな仕組みがあるので、本を置くことで店舗側にあまり損は無いんじゃないかと想像しますが、別の売り物やサービスを置けば売れるスペースにもなり得るので、時代とともに見直されていくアイテムでしょう。

それ以外にも、コンビニはその名の通りなにかと便利なことがウリの業態ですから、人間の心理をメチャクチャ研究しています。

その結果を店舗レイアウトや品揃えなどに活かし、短期間でデータをとって検証し対処できるということから、相当デジタル時代のビジネスに適したものだなと、改めて感じるところです。

 

そもそも市場が変化

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でもそんなコンビニも飽和状態になり、店舗数が減少したり、労働問題改善の課題が浮き彫りになるなどしているところに今回のコロナ禍ですから、それは大変な波にさらされていることと思います。

巣ごもり需要対応で、コンビニも野菜や果物をたくさん並べるようになったり、抗菌グッズを拡販したりと、素早い対応がいろいろ見えていますが、この書籍売り場の縮小対応は当然の事とも受け取れます。

で、そもそもコンビニでの書籍販売は、日本の全書籍販売の10%を切っていて、書籍の市場全体としては2006年の約2.6兆円の販売額をピークに、年に数%の減少が10年以上継続しています。

2019年では1.5兆円を切っていますが、この数字には唯一チャネルとしては伸びているインターネットルートの「紙の書籍」の売上は含まれていますが、「電子書籍」は含まれていないので、だいぶデジタルに紙が食われているという構図なのは明らかです。

皆、本の内容が読みたいわけで、本自体が必要で買う人は美術品とか記念品とか、なにか特別なケースに限られると思われます。

わざわざ書店に向かい、書籍を買う人は継続的な本のファンということでしょうかね。八重洲ブックセンターとかにいくと、アマゾンでKindle買うのとは雰囲気が違うので、なんか本を買わないと!みたいな不思議な感覚になります。

でもまぁこの数年、紙の本を買った記憶がほとんど無いし、いっぱいポチったKindle本がiPadの中に未読で溜まっている状態なので、また読みモードに入らなければ。購買行動喚起という意味では、やっぱり電子書籍は最強ですよね。

電子書籍は2019年でまだ約3000億円の市場ですが、これがニューノーマルの生活ではどこまで跳ね上がるのか、紙の本が受ける影響はどうなのかには注目していきたいところです。

そして一方で、コンビニの書籍販売は、今の役割の代わりが出てこなければ、今後も細々と続けられるのかなぁなどとも思います。本としてはそんなに伸びていかないとは思われますけど。