テレワークやめた企業
パンデミックの随分と前からすでに、これからはリモートワークや働き方改革を進めていかねば的な議論は進んでいました。
対策をしなければということで引き金が引かれた在宅ワーク。もうやめてしまった企業が26%も有ったと聞いて、目が点になりました。
日本の人々にとってのデジタルリテラシーって
東京商工リサーチ社がこの6月末からはじめた全国企業アンケートで、約1万4000社の回答をまとめたところ、社でテレワークを始めたものの既に取りやめてしまったという会社が26%との結果だそうです。
また、一度も自粛していない企業が42%も有ったとのことを聞くと、大丈夫かな?と心配になります。
業種柄出社をしないと全く稼働ができないような製造現場や農業漁業のような、第1時2次産業ではそういうことなのかなということで想像はつきます。
これがサービス業やいわゆるオフィスということであれば、通勤など自粛要請に従ってない行為を続けたか、社員の出勤ができず、業務がただ進められなくなったのか、どうなってるのかと疑問ですね。
例えばテレワークを自宅でPCやスマホを使いながら行う方法では、その機器の使い方がわからない、その手前でセットアップもわからない、そもそもテレワークする発想が理解できないなど、急仕立てでは運用ができない人が多かったのではないかと思います。
私の勤め先では、もうすでに日常用語になったと思っていたリテラシーという英語からのカタカナ語がピンときてない人は、だいたいこんな感じです。
ものづくりで産業を支えたら、コンピュータが入ってきた
第二次大戦後の日本復興ステージを経て数回の好景気がありましたが、いずれも主に工業の伸びが著しいものでした。
まさに右肩上がりの経済とともに日本が世界第二位の経済大国になっていったわけですが、その過程で発展の多くを支えた製造業で培われてきた企業文化は、ものづくりを基本としたものだったと思います。
いいものを頑張って作ればどんどん売れる。そんな時代には、改良・真面目に頑張る・効率化・合理化などを愚直に頑張る企業が実績を伸ばしてきました。
ということで、ルール化とか、目に見える形とか態度とかが経済を動かしていく上で重要だと皆思ってたし実際できていたと思われます。
ところが商用コンピュータがアメリカから入ってきてから産業は急速にコンピュータありきとなり、PCやインターネットはそれ自体が産業となったわけです。
使われる用語を見ると、コンピュータ分野では英語をそのまま用語として使う頻度が異様に高いということからも、1990年位まで伸びてきた経済を支えた日本特有の企業文化や考え方は、そのあと世界を激変させるデジタルの世界では、そのまま通用しないものが多くなってしまったと言えるんじゃないでしょうか。
やっぱりデジタル抜きでは難しい
これからは世界中でデータドリブンな企業活動は避けて通れないと思います。
超大量の情報がリアルタイムで流れてくるものをAIが解析し、次ステップの行動を指南してくれるという時代になってしまったので、ここについていくためにも、デジタルの世界で飛び交っているカタカナ英語の用語達の持つ考え方を身に付けて、企業活動や日常生活に取り入れていくしか無いと思います。
どうしても日本の製造業でいままで重んじられてきた漢字用語、例えば営業・根性・肩書・電話・挨拶・組織・態度というようなものを過剰に形しようとする風土だと、これからの超高速で情報の行き交うデジタルネットワークの世界には通用しないのは、肌感覚でもわかります。
つらつらと歴史とか企業文化を感じたまま書いてしまいましたが、要は、リモートワークをできるだけの文房具(デジタル機器)を扱えるだけの基礎能力さえ有れば次のステップにも進めるのに、そこで既に止めてしまって大丈夫なのか?と思うところなのであります。